2015年06月18日

ダブルガーゼの端処理と洗濯耐久度について

ダブルガーゼは手触りが良くてふわふわ。
赤ちゃんグッズはもちろん、大人が使っても気持ちの良い素材。

でも「ダブルガーゼ=縫いにくい!生地の端がほつれやすい!」という一面もある、なかなかやっかいな素材…。

ダブルガーゼを家庭用ミシンで縫うときの端処理は何が良いのか?洗濯に強いのはどれか?ということで、実際のダブルガーゼ服と共に検証してみました。

※あくまでも管理人うろこの個人的雑感です※

ベビースモッグ1.jpg
検証材料1→ダブルガーゼで作ったパフ袖スモックブラウスと半ズボン

パフ袖チュニック1.jpg
検証材料2→パフスリーブのチュニック

1.ジグザグ縫い
縫い方-端処理ジグザグ3.jpg
※ダブルガーゼ2枚を縫い合わせています
生地端処理の定番中の定番、ジグザグ縫い。
ロックミシンを持っていない場合はこのジグザグ縫いがメイン処理になることが多いでしょう。
洋裁本やパターンの指示でもよく登場します。

この画像のように生地の端っこではなく中央を縫う場合は、何の問題も無くサクサクとジグザグ縫いが出来るのですが…

縫い方-端処理ジグザグ4.jpg
いざ生地端にあわせて縫うと、結構ガタガタになってしまうこともしばしば…。
ローンやスケアみたいな薄手の生地だと「生地端が丸まってしまう」という結果になるところが、ダブルガーゼは生地の織り方が荒いので「生地端に食い込んでしまう」なんてことに。
私の技術の未熟さもありますが、生地の特性上ある程度仕方の無いことかもしれません。

個人的なやり方として、生地端より少し内側をジグザグ縫いして、後から余分な縫い代を切り落とすのも有効かと思います。

さて洗濯してみましょう。
縫い方-端処理ジグザグ2.jpg
※家庭用洗濯機でネットにも入れずにそのままガシガシと10回以上洗った状態

ジグザグのあたりから糸が何本かゆらゆらと飛び出ています。
見た目はそんなに良くはないですが、少なくとも出来上がり線の縫い目までほつれてきて大変!という事にはなりません。
ダブルガーゼを構成する糸自体がそもそも柔らかめなせいか、少しくらい糸が飛び出ていても着心地は問題無いそうです(娘談)

縫い方-端処理ジグザグ1.jpg
こちらはダブルガーゼを3枚ジグザグ処理した部分。
3枚で生地自体に厚みが出るせいかかなりしっかり止まっており、余計な糸も飛び出ていません。

結論
「しっかり生地を縫い止めてさえいれば、見た目は少し悪くても洗濯には意外と強いジグザグ縫い」

2.3点ジグザグ縫い
縫い方-端処理3点ジグザグ1.jpg
ミシンの機種によっては備わっている「3点ジグザグ縫い」。
ジグザグを点々と縫っていくので縫い方自体の強度は普通のジグザグ縫いより上。
でもその分生地に何カ所も針穴が空くことになるので、ダブルガーゼとの相性は多少疑問が残ります。
1辺を3回縫わなければいけないせいか、縫い目自体も大きくなりがちです。

3.裁ち目かがり
縫い方-端処理裁ち目かがり2.jpg
これもミシンの機種によってあったりなかったりの縫い方です。
専用の「押さえ」を使って縫う裁ち目かがり縫い。

この専用押さえが生地端をガタガタにすることなく、スッキリと縫い上げてくれます。
縫い目の右側をジグザグで押さえつつ、左側を強固な縫い目でまっすぐ縫っていきます。
個人的には一番使いやすい縫い方です。

さて洗濯してみましょう。
縫い方-端処理裁ち目かがり1.jpg
※家庭用洗濯機でネットにも入れずにそのままガシガシと10回以上洗った状態
特にほつれてくる様子もなく、しっかりと縫い止まっています。
ミシンにもしこの機能が付いていれば、ぜひオススメしたい縫い方です。

4.三つ折り
縫い方-端処理三つ折り1.jpg
これも生地端処理としては定番。
生地を三つ折りにして最後に直線縫い。
きちんと折って、きちんと縫いさえすれば、まず滅多なことでは洗濯でほつれることはないやり方です。

三つ折り縫いを綺麗に縫うコツは「最初にしっかりアイロンをあてる」ことだと思うのですが、いかんせんダブルガーゼという生地はアイロンをあてるとすぐに曲がったりよれよれになってしまったり…。

アイロン定規を使うなどしてキチッと折り目をつけておくのをおすすめします。


5.別布を使ってくるむ(パイピング)
縫い方-端処理パイピング.jpg
本体の生地端はそのまま何もせず、別布を使ってくるりと包むやり方。
これも見た目はスッキリ、お洗濯にも強いです。
ただちょっとばかし手間がかかります…。

6.袋縫い
縫い方-端処理袋縫い6.jpg
表・裏両方から縫うことにより生地端を縫い代の中に隠してしまう袋縫い。
見た目は一番すっきりしているかもしれません。

縫い方-端処理袋縫い2.jpg
生地を外表に合わせ、出来上がり線より外側を縫う。

縫い方-端処理袋縫い3.jpg
縫い代をアイロンで割る。

縫い方-端処理袋縫い4.jpg
裏側にひっくり返す。

縫い方-端処理袋縫い5.jpg
実際の出来上がり線を縫う。
これで完成です。

では洗濯してみましょう。
縫い方-端処理袋縫い1.jpg
※家庭用洗濯機でネットにも入れずにそのままガシガシと10回以上洗った状態
ほつれてくる様子もなく、見た目も美しい状態を保っています。
少し手間はかかりますがやるだけの価値はある縫い方です。

ただしこの袋縫いは、カーブのキツイ部分には向いてないのが唯一の難点です。
直線〜ゆるやかなカーブの部分にはおすすめのやり方です。

このほかにも織り伏せ縫いや布用のピケでほつれ止めする…など、やり方は色々です。

折り伏せ縫い・袋縫いの縫い方はこちらも参考にして下さい。

ダブルガーゼの簡単布団カバーの作り方
ダブルガーゼの簡単布団カバーの作り方(スナップタイプ)


自分の技術レベル、かけられる手間暇と相談しながら、色々なダブルガーゼの端処理を試してみると面白いかもしれません。

私が使用している家庭用ミシン。

ブラザーのCPS52シリーズです。
ミシン初心者でも買った当初から扱いやすく、「子供の為にハンドメイドしたい!」という目的には充分な機能が揃っています。
今回紹介した3点ジグザグ縫い、裁ち目かがり縫いが出来ます。

無地のダブルガーゼはこちらで買うことが多いです。

私の好きなパステル系の微妙な色合いが30色近く揃っていて、1m500円以下はかなりありがたいお値段。
水通し後の柔らかさもなかなかのものです♪

柄物のダブルガーゼはこの店が豊富。


Fabric House Iseki
ダブルガーゼカテゴリーだけで200以上のお品が揃っています。
ジャンルも赤ちゃん柄・ポップ柄・北欧柄・作家物と色々。
商品毎の期間限定セールもよくやっているので、一度覗いてみる価値ありの大手店舗さんです。
見てるだけでも楽しいです。

ダブルガーゼチュニック蛙ドロップ3.jpg
↑こちらもダブルガーゼで作った姉妹お揃いチュニック。

端処理についても触れているのでよければ参考にしてみて下さい♪

ダブルガーゼは特にほつれやすい生地なので、私も端処理にはいつも悩まされます。

でもその分風合いや手触りは他の生地には無い魅力がいっぱい。
なのでついついダブルガーゼを買ってしまうのです。

縫い代の処理や洗濯の際の扱いは色々気になるところではありますが、フォーマル用の繊細な生地と違ってガンガン使ってガシガシ洗って、繰り返し使えるのもダブルガーゼの魅力だと個人的には思っています。

だからこそ赤ちゃんグッズや子供服に向いている訳ですしね(´∀`)

販売用に…というのなら話は別ですが、他でも無い我が子の為にハンドメイドするのなら、あまり神経質にならずにまずは一枚…ダブルガーゼで小物でも洋服でも作ってみるのがいいんじゃないかな〜と思います。


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posted by うろこ at 13:52| Comment(2) | 縫い方や処理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めまして。

今度産まれる子供にガーゼで何か作ろうと思い、色々調べてるうちにたどり着きました(﹡ˆᴗˆ﹡)
ガーゼの端処理や可愛いお洋服、とても勉強になります!

上の娘の通園グッズはよく作ったりしてますが、ガーゼはハンカチ程度、服も輪っかに縫った生地にゴムを通すスカートくらいしか作った事がありません(>_<)

マリンスタイルが大好きでこちらに載ってるセットアップ、めちゃくちゃ可愛いくてすごく気に入りました!

手芸歴は長いですが、技術は素人です^_^;
やっぱり服を作った事がない素人では難しいですか?
また、ガーゼの服だとお洗濯でしわくちゃになったりしませんか?

あまりブログにコメントしない方ですが、勉強になる、見てて楽しいブログだったのでコメントさせてもらいました(*^^*)
Posted by うさぎ at 2015年08月19日 11:45
うさぎ様

初めまして、コメントありがとうございます。
(コメントを頂いたことに気がつかずお返事が大変遅くなってしまい申し訳ございませんでした)

ご質問頂きました件について。

>やっぱり服を作った事がない素人では難しいですか?
服の場合どうしてもハードルを高く感じがちですが、子供服の場合は縫う距離も短く意外と簡単に完成まで持って行けると個人的には感じています。

最初の1枚目にオススメなのは、手芸店などでよく売っている「1種類の服の実物大型紙&作り方付き」で作ることです。
(かんたんソーイング1年生シリーズとか)

その服に適した生地の紹介、必要な分量、生地の裁断の仕方、詳しい作り方などが全て揃っているので、じっくりと時間さえかければかなり失敗しにくいです。

逆にネットの無料型紙や、おしゃれパタンナーさんの型紙本は「作り方」に関してはあまり詳しい説明が載っていないことが多いので挫折しやすいかもしれません。

デザインは凝っていて本当に素敵なんですけどね^^;

>ガーゼの服だとお洗濯でしわくちゃになったりしませんか?

普通のシーチングや天竺生地なんかに比べるとやはりシワにはなり易いです。
でも普通に洗濯して、干すときに簡単にシワを伸ばしてあげるとあまり気にならないかな〜と思います。
(洗濯機の乾燥機能にかけてしまうとビックリするぐらいしわくちゃになりますが…(苦笑))

あとはダブルガーゼの生地にもよるみたいで、マリンセットアップの身頃に使った白のダブルガーゼは若干シワになり易く、小鳥ハート生地の方はあまりシワにならないのです。

でも洗えば洗うほどふわふわになるのがダブルガーゼの良いところ。
どんどん着てガシガシ洗うのも醍醐味かな〜と思います^^

我が子が自分の作った服を着てくれると何とも言えず幸せな気分になれますよね。

まずは1枚!
ぜひ子供服に挑戦してみて下さいね♪
Posted by うろこ at 2015年11月28日 02:30
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